連射王

某図書館にあるとは思わなかった。誰だ。リクエストしたヤツは。弊社とそいつしか読んでないんじゃ無かろうか。電撃から出てる上下のハードカバー本。中身は凄いことに、シューティングゲームにのめりこむ男子高校生の、青春もの。シューティングの話だけでなく、幼なじみの女の子との恋愛や、クラブ活動に打ち込む友人と「クラブ活動って学校終わったらどうよ?」的な話も交えて。

上巻は上に書いた話+シューティングにのめり込んである程度うまくなるまで。なので、あんまり面白くない。また、シューティングゲームの画面内演出の話が大量に出てくるんだが、どうも、ゲーム内容の演出が文字で語られても何だか、もやもや感が強くて。現実は知らない戦場描写なら脳内補完が行われても細かい描写は気にしないが、良く知ってそうなゲーム描写が出てきて細かいところが見えないと、タイトー東亜プランな画面が混じって脳内補完されて、なんかスッキリとしない。
で、下巻は幼なじみとゲームの話が主軸になり、ゲームは極める・攻略するための特訓その1!的な方向に加速し、こちらは楽しめた。

シューティングの攻略描写は、上巻は表面なぞった感じだが、下巻では内面的に。テクニックというより心構え的な。実際あんなもんだと思うよ?弾幕での避けることを気にしなくて良い弾の話、極端な練習の話、実際、その通りだと思うし。

とは書いたけど、中身は本当のところ「作者からゲームセンター宛てのラブレター」なんだと思うよ。ゲームセンターよ、ありがとう!っていう。